
今回は”高タンパク質ダイエット”をメインに記事にしました。
体重×3.4の超高タンパク質を摂取して筋トレをしっかりとすれば体脂肪率は減って筋肉が増えます。減った脂肪だけ筋肉が付きます。筋トレ初心者だけでなく中級者にも当てはまる結果です。女性男性に限らず同じことが言えるので参考にしてみてください。
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実験の概要と結果
実験の目的
体重×4グラムのタンパク質を摂取しつつ"軽度のエクササイズ”をした場合、筋肉の増加や体脂肪の変化に優位な差は見られなかった。
そこで一定の期間、体重×3.4グラムの超高タンパク質を摂取しつつ”高負荷なトレーニング(筋トレ)”をすればどうなるかを検証した。
実験方法の詳細
普段エクササイズをしている男性と女性の合計48人をNP(ノーマルプロテイン)グループとHP(ハイプロテイン)グループに分けて実験を行った。
NP(ノーマルプロテイン)グループでは体重×2.3gのプロテイン、HP(ハイプロテイン)グループでは体重×3.4gのプロテインを摂取して、高負荷筋トレを継続してもらった。
本当はちょっとタンパク質量が違う
厳密なタンパク質量のコントロールは難しいため、NPグループは体重×2g未満のプロテイン摂取量、HPグループは体重×3g以上のプロテイン摂取量となるようにされた。優位水準はp=0.05に設定された。
実験の結果
実験の結果、体重×3.4g以上の高タンパク質ダイエットは筋肉を増やしつつ脂肪を減らし、その効果が体重×2.3のグループよりも高いと示された。
更に、高タンパクによる体への悪影響は見られなかった。筋トレの強度上昇度の両グループ間の差異は見られなかった。
ちょっとした疑問点
高蛋白ダイエットで健康に悪影響が見られなかったのは実験期間が短いからかもしれません。
ダイエットを2,3ヶ月の短期決戦で行うなら問題ないでしょう。
NP体重×2.3gのグループ
17人の被験者のうち4人が女性、13人が男性だった。実験前の平均体重は74.7kg、平均トレーニング歴は2.4年だった。
実験後、体重は平均1.3kg上昇したものの体脂肪率は平均0.7%減少した。
HP体重×3.4gのグループ
31の被験者のうち7人が女性、24人が男性だった。実験前の平均体重は74.3kg()、平均トレーニング歴は4.1年だった。
実験後、体重は平均0.1kg減少、体脂肪率も平均2.4%減少した。
体重×2.3gのグループ | 体重×3.4gのグループ | |
体重の変化 | \(+1.3(\pm 1.3)\) | \(+0.1(\pm 2.5 )\) |
体脂肪率変化 | \(-0.7(\pm 2.8)\) | \(-2.4(\pm 2.9)\) |
有意水準p=0.05を統計博士が解説
ある事柄が本当か嘘かを確かめるのに使われる度合いが有意水準です。今回の場合は二つのグループAとBに確率的な差があるかどうかを見ています。
もしAとBには確率的な差は無いと仮定すると、実験から得られたデータにも差はないはずです。そこで、実験で得られたデータを実際にどうかを見てみます。二つのグループが等しい状態A=Bを仮定すると、A=Bから予想できる実験結果として95%の予想範囲内と5%の予想範囲外に分けられます。
もし実験結果が5%の予想範囲外の方に入っていれば、偶然では済まされない事が起きていると考えて、A=Bではないという決断がされます。この5%=0.05が今回の有意水準です。
摂取タイミングは実は関係なかった!
私ぺんたとんの個人的感想
変化まとめ | 体重×2.3gのグループ | 体重×3.4gのグループ |
体重 | \(+1.3(\pm 1.3)\) | \(+0.1(\pm 2.5 )\) |
体脂肪率 | \(-0.7(\pm 2.8)\) | \(-2.4(\pm 2.9)\) |
体脂肪 | \(-0.3\) | \(-1.6\) |
除脂肪体 | \(+1.5\) | \(+1.6\) |
体脂肪率が超減って筋肉が増えてる
トレーニング強度や健康に害があるかどうかの差異は二つのグループ間には見られなかったんですが、体重×3.4gのグループは平均体重がほぼ変わっていないのに体脂肪率は平均で2.4%も減少しているというのがすごく大きなポイントだと言えます。
体重が変わっていないのに体脂肪率が落ちてるということは除脂肪体重が増えているということです。言い換えれば減った脂肪だけ筋肉が増えているということです。恐るべし。
トレーニング上級者にも当てはまる
実験の対象者はどちらのグループも平均トレーニング歴2年以上なので、筋トレ初心者に起こりがちなビギナーズ筋肉ラックというわけでもなさそうです。
ただ、男女での有意差に関しては結果が見られなかったので、女性と男性では異なった結果になるかもしれません。
増量期は体重×2.3が良いかも
減量に関しては圧倒的に体重×3.4のグループが勝ってるですが、タンパク質をここまで多くとることは並大抵の努力じゃできないので、減量期以外は体重×2.4kgでいいかもしれません。
おわりに
いかがでしたか?
たんぱく質は筋肉を増やす増量期よりも脂肪を減らす減量期のほうが圧倒的に大事だということがこの論文からわかりました。
鶏むね肉やブロッコリーなどの筋トレ食材はタンパク質はとれてもつらいので、プロテインやプロテインお菓子も積極的に摂取していきましょう。