隙間時間で数学を強化!基本問題100選【難関大学受験数学対策】
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数学ができる人の特徴は「定義をしっかりと理解して自分で公式を導出できる」ことです。

基本的な定義と公式の証明問題を100問集めたので、毎日一問解いてみてください。

100日後には数学の本質が見られるようになってます。

出題意図と重要項目について

出題する問題の出題意図、難易度、種類等を説明します。

出題意図

出題範囲は高校数学全分野で、その中から最重要だと私が考えた問題を受験生の皆さんに解いてもらいます。

主に問題の種類は二つで、定義問題と定義確認問題を出します。

  • 定義問題
  • 定義確認問題

基本的には定義を確認した後、定義を利用した証明問題として定義確認問題を出します。

これらの問題を解くことで、高校数学を本当に理解しているかの見直しができます。

東京大学では三角関数と一般角の定義が問われたり、センター試験でも過去に微分の定義を問うような問題が出題されました。

定義の理解は数学学習の土台ともなる部分ですから、必ず理解して頂きたいのです。

定義の理解は数学者が最も重要視すること。

出題方法

分野ごとにまとめず、特定の分野が連続して固まらないように、忘却曲線を意識した出題順序にしています。

高校数学全分野を学習済みではない方には解けない問題もありますが、それらの問題はとばしてもらってかまいません。

難しいと思う問題にはヒントをつけます。逆に言えば、ヒントが無い問題は自力で解こうとしてください。

所要時間の目安は各問題5分から10分なので、それ以上かかるようだったら答えを見ましょう。

定義問題

定義を問う問題を出します。

例題:\(y\)が\(x\)の1次関数であるとはどういうことか.

こういった形で出題するので、最低5分は考えて自分なりの答えを導いてください。

定義を覚えていなくても、普段1次関数といわれたときに無意識に仮定したり使っているものが定義である可能性もあるので、分からないなりにも考えて挑戦してみてください。

定義確認問題

基本的には、すでに出題された定義問題で確認し終えた定義を使って証明・計算する問題を出題します。

定義を実際に使いこなせるかというところをみています。

例題:\(y\)が\(x\)の1次関数であるとき,逆に\(x\)は\(y\)の1次関数であると言えるか.

定義確認問題の中には難しい問題もあるので、その際はヒントを書きますから、それを頼りに頑張ってください。

これが最も伝えたいこと

定義をはっきりと覚えていなくても試験の点数は取れます。それは事実です。

ですが受験生としてすべきことは、分からないことを分かるようにすることであって、それを放棄して点数を上げることは至極効率が悪いです。

定義問題・定義確認問題は数学の本質を問うています。

短時間で勉強できる、質の良い最強の数学勉強法こそ、定義に立ち返って何か問題を証明することです。

これを繰り返して、復習しならが本当の数学力をあげていってください。

総復習重要問題100選

1日1題のペースでスキマ時間を使って解いていくと負担が無いのでおすすめです。問題は随時追加していきます。解答・解説も別ページでまとめてやります。

受験生の方はこのページをブクマしておくと復習やりやすいですよ。

1週間目

  1. \(x_{0}\)が方程式\(f(x)=0\)の解であるとはどういうことか。
  2. 関数\(f\)が\(x_{0}\)において微分可能であるとはどういうことか。
  3. 2次方程式の解の公式を書け。また、 判別式\(D\)との関係性を理由をつけて述べよ。
  4. 連続関数\(f\)に対して定積分\(\int_a^b f(x)dx\)とは何を表しているか。
    理系の追加問題:区分求積法の主張を述べ、妥当性を考えよ。
  5. \(f\)を微分可能な関数とする。\(f\)の導関数\(f'\)を定義せよ。
  6. \(ax^2+bx+c=0\)の左辺を平方完成することにより解を求めよ。
  7. 数列\(\{a_n\}, \{b_n\}\)を考える。一般に\(a_n\)と\(b_n\)の\(n\rightarrow \infty\)に対しての極限が存在する時、\(\lim (a_n+b_n)=\lim a_n+\lim b_n\)が成り立つ。この最後の等式が成り立たないような数列\(a_n\)と\(b_n\)を具体的に求めよ。つまり、 \({a_n+b_n}\)の極限が存在しても, \({a_n}, {b_n}\)の極限が存在しない例を見つけよ。

2週間目

 

  1. \(f,\ g\) を連続関数とする。\(\int_a^b (f(x)+g(x))dx\)
    \(=\int_a^b f(x)dx+\int_a^b g(x)dx\)が成り立つことを区分求積法を用いて示せ(もしくは面積を考えて説明せよ)。また、一般に\(\int_a^b f(x)g(x)dx=\int_a^b f(x)dx \int_a^b g(x)dx\)は成り立たないが、その例を見つけよ。ただし必要であれば,数列\(a_n\)と\(b_n\)の\(n\rightarrow \infty\)に対しての極限が存在する時、\(\lim (a_n+b_n)=\lim a_n+\lim b_n\)が成り立つことを用いても良い。

    理系問題・難易度が高いので飛ばしてもいい。
  2. 等差数列および等比数列を定義せよ。
  3. \(d,r\)を実数とする。数列\((a_n),(b_n)\)が漸化式\(a_{n+1}-a_{n}=d,\ b_{n+1}=rb_n\)を満たすとする。このとき\(a_n,b_n\)を\(d,r,a_1,b_1\)を用いて表わせ。
  4. 対数を定義したい。\(a>0,a\neq 1\)かつ\(b>0\)に対して\(\log_a b=c\)とはどういうことか指数を用いて定義せよ。また\(a,b\)の条件はなぜ必要なのか考えを述べよ。
  5. 二項定理の主張を述べ、それを用いて\(f(x)=x^n\)の微分を微分の定義に従って求めよ。
    まずは\(n=2\)の場合や\(n=3\)の場合で試してみると良い。
  6. 関数\(F\)が連続関数\(f\)の原始関数であるとはどういうことか。また、\(f\)の定積分と原始関数との関係性を述べよ。
  7. \(\log_a bc=\log_a b+\log_a c\)と\(\log_a (b/c)=\log_a b-\log_a c\)を対数の定義に従って証明せよ。ただし\(a,b,c\)は対数が定義できる値であるとする。

3週間目

  1. ベクトルの内積をふた通りで定義せよ。また、それらが同じ値になることを示せ。
  2. ベクトルの大きさを定義せよ。
  3. 等差かつ等比となる数列はあるか。
  4. 一般角\(\theta\)の定義を述べよ。また、\(\sin \theta, \cos \theta,\tan \theta\)の定義ものべよ。
    東大の問題にも出た基礎確認問題。
  5. \((\log_a b )*(\log_b c)=\log_a c\)が成り立つことを示せ。
  6. \(\displaystyle \log_{a^n} b^m=\frac{m}{n}\log_a b\)であることを示せ。
  7. 関数\(f,g\)を考える。一般に\(f,g\)が共に\(x_0\)で連続であれば\(\displaystyle\lim_{x\rightarrow x_0} (f(x)+g(x))=f(x_0)+g(x_0)\)および、\(\displaystyle\lim_{x\rightarrow x_0} (f(x)g(x))=f(x_0)g(x_0)\)が成り立つ。これらの等式が成り立たないような関数\(f,\ g\)を具体的に求めよ。
    理系問題・高校数学で厳密な極限の定義は習わないので飛ばしても良い。

4週間目

  1. 関数\(f,g\)が微分可能であれば\((f+g)'=f'+g'\)が一般に成り立つ。また、定数\(a\)に対して\((af)'(x)=af'(x)\)も成り立つ。これらの事実を利用して関数\(h(x)=\sum_{i=0}^n a_ix^i\)の微分を求めよ。
    上で既に習ったことをしっかりと理解していれば
    \((f+g)'=f'+g'\)と
    \((af)'(x)=af'(x)\)も証明できる。
  2. 二次関数\(y=ax^2+bx+c\)を平方完成し、頂点の座標を求めて\(a\)の正負で場合分けをしてグラフをかけ。
  3. 点と直線の距離を定義せよ。
  4. 点\((x_1,y_1)\)と直線\(ax+by+c=0\)の距離は\(\displaystyle \frac{|ax_1+by_1+c|}{\sqrt{a^2+b^2}}\)で与えられることを示せ。
    阪大の問題でも出題された。
  5. 2次方程式における解と係数の関係とは何かを述べ、それを証明せよ。3次方程式の場合も考察せよ。
  6. \(y=\cos\theta,\ y=\sin\theta,y=\tan \theta\)のグラフをかけ。
  7. メネラウスの定理チェバの定理をベクトルを用いて証明せよ。
    やや難しい。図形の特異性をしっかりと掴めばできる。

5週間目

  1. \(\vec a \cdot \vec b = \vec b \cdot \vec a\)および\(|\vec a + \vec b|^2=|\vec a|^2+|\vec b|^2+2\vec a\cdot \vec b\)を示せ。また、\(|\vec a + \vec b|^3\)はどうなるか考えよ。
  2. 数列\((a_n)\)が漸化式\(a_{n+2}=ba_{n+1}+ca_{n}\)を満たしているとする。一般項を求めるために\(a_{n+2}-da_{n+1}=e(a_{n+1}-da_n)\)を満たす\(d,e\)を求めたい。このとき、\(x^2=bx+c\)の解が\(d,e\)であることを示せ。
  3. 半径が\(r\)で一般角\(\theta\)の扇型の面積と弧の長さを求めよ。\(r=1\)の時どうなるかも考えよ。
  4. \(\sin^2\theta+\cos^2\theta=1\)\(\ 1+\tan^2\theta=\displaystyle \frac{1}{\cos^2\theta}\)を証明せよ。
  5. 微分可能な関数\(f\)が点\(x_0\)で最大値をとる時、はさみうちの原理を利用して\(f'(x_0)=0\)であることを示せ(はさみうちの原理の主張は書くこと)。また、その逆が成り立たないことも示せ。
    理系問題・微分の定義を思い出すと良い。
  6. 連続関数\(f\)に対して\(F(x)=\int _0^x f(y)dy\)によって定義される\(F\)が\(f\)の原始関数であることを示せ。必要であれば\(\displaystyle \max_{a\leq x\leq b}|f(x)-f(a)|\)は\(b\rightarrow a\)のとき0となることを用いてよい。
    理系問題・連続の定義とはさみうちの原理を使う。難しいのでとばしてもよい。
  7. 定数関数の微分が0であることを証明せよ。
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