数学が苦手な人の共通点。
- 公式の使いどきがわからない
- 全く同じ問題は解けるけど、ちょっと変わると解けない
- 時間がたつと公式を忘れている
だから自分は数学ができないと思っていませんか?
どうすれば数学が出来るようになるのかと考えていませんか?
そう考える気持ちはわかります。
今回は数学が出来るようになるための、一番大事な勉強法を教えます。
数学の勉強法を勘違いしている
数学が苦手な人は、根本的に勉強法が間違っています。
数学が苦手な人は数学が苦手になる勉強の仕方をしています。
そして、数学が苦手な人はそれと同時に、物理なんかも苦手だったりします。
数学と物理を苦手になる理由は根本的には同じだからです。
公式を使うのが数学ではない
公式の使い方がわからないだとか、なぜこの公式を使うのだとか、そういうことを言う人がよくいます。
公式をうまく使えないから数学が出来ないと考えている人たちです。
しかしそもそも、数学という学問は公式の使い方を学ぶためのものではありません。ひたすら考え抜くのが数学という学問です。
公式の使い方しか学べない底の浅い計算問題をこなしたところで養える力は、しょせん計算力です。論理力ではありません。
公式に頼らない勉強
公式の使い方がわからないと嘆く人へオススメしたいことがあります。
それは、問題を解くときに「公式を使えば解ける」と考えるのではなく「公式を使わずに解く」と考えるべきです。
そうはいってもすぐにそんなことは出来ませんよね。
でも出来なくていいんです。数学を勉強するということは、できないことを考えることにあるんです。
公式を使わず無理やり自分で解こうと挑戦してみることが重要になってくるんです。
つまり、公式に頼るのではなく、自分が持っている数学知識を総動員して問題を解く姿勢が数学上では大事になってきます。
公式を頼らずに解くことで、結果的には自分で公式を作り上げることになります。つまり、必要な道具を自分で揃えたということになるわけです。
中身の見えない機械より、自分で作り上げた機械の方が、使い方はよくわかりますよね?
公式の使い方が理解できないのは、公式を使うことだけを考えているからです。
数学で良い点をとる2種類の人
考えてみてください。
百や千もある道具をいきなり渡されて「この場合はこの道具を使え」と言われても、その道具の使い方が理解できますか?その道具の使い時がしっかりと判断できますか?
出来る人もいるにはいる
もちろん出来る人はいるでしょう。もともと頭の構造が違う人です。
数学の問題をパズルのようにとらえ、この場合はこの方法で解く、というように色んなパターンを簡単に暗記できる人です。
そもそもそれができる人は頭の要領が違います。パターン認識力と記憶力です。
えてしてそういう人は、他の科目も点数が良いです。
彼らの勉強法なんて私たち凡人には一切あてにもなりません。
出来ない人
多くの人は、公式を機械的に操ることはできませんが、中にはちょっと異質な人もいます。
一瞬公式を見ただけで使い方をマスターする人です。
もしそれがわかれば、それこそが、数学ができない人が目指すべき勉強法になります。
公式を一瞬で理解できる人の特徴
公式を一瞬見ただけで理解できる人というのは、公式を自分の頭で組み立てる力があるのです。
問題を解いたりするまでもなく、公式を自分一人で導出し直せる人は公式を使いこなせるわけです。
「公式を自分で導出し直す」と簡単にいっても、それが出来たら苦労しませんよね。
そういう風に、もうどうしようもないと考えがちになります。
でもこれ自体が循環論法的に間違っているのです。
出来ない事をできないままで放っておいても出来るようにはなりません。
つまり日頃から公式の導出の仕方を学べば、いずれ自分で導出できるようになり、そして公式の使い方もわかるようになるわけです。
その訓練をしてない人がいきなり導出を出来なくても、それは当たり前のことなんです。
定義は理論を分解する
数学理論の最小単位は定義です。数学は定義に始まり、定義に終わります。
大学の数学科では定義をしっかりと理解し、新しい概念として自分のものにするためにひたすら証明を繰り返します。
高校数学の公式も同じで、定義をしっかり理解しながら、公式を定義のレベルに分解してあげると、自ずと本当の意味が見えてきます。
なぜ多くの人が公式の分解・再導出を自分でできないかというと、定義を知らないからです。数学の定義を軽視して、何も考えていないからです。
「公式は計算に使えればいい」と学習初期の段階で勘違いをして、定義を学ぶ重要性を軽視した人が結果的に数学が苦手になるわけです。
簡単な例ですが、微分の定義も知らずに、極値を求める問題や、増減表の意味なんて考えられるわけがないのです。
意味を考えればわかる問題であっても学習してきたパターンの外になった途端に解けなくなっては意味がないのです。
定義を理解すれば公式も理解できます。公式と公式の繋がりが全く見えなくても、定義という最小単位で見れば、共通概念が見つかることもよくあります。
全く見たことのないような問題を解く際にも、まずはその問題で扱われている概念の定義を考えてあげると、それを解くために何が必要かが自ずとわかってきます。
そして一番重要なことが、定義は公式を分解する最小要素でありながら、定義の数は公式の数よりも少ないということです。つまり、公式を覚えて、その上その使い方も覚えるより、定義の意味をしっかりと考えた方が結果的には楽なのです。
実際は楽なのにも関わらず、それを知らないために、多くの人が定義を軽視して数学が苦手になります。
なぜその公式が成り立つのかを口頭で説明できるようになったら、あるいは公式が成り立つことが直感的に明らかだと考えられるようになれば、もう何も怖くはないですよね。
その次元に行くためには、定義をしっかりと理解することが大事です。
数学弱者に騙されるな
本当にそうでしょうか?それで出来る人はそのままでいいですが、それが出来なくて困ってる人はその一言に騙されないでください。
公式を自分で導出してはじめて公式が理解できるるんです。その時間を惜しんで問題を解くなんて、道具の理解もせずに適当に使ってるエセ職人にすぎません。
そもそも、公式の導出なんて高校レベルでも10分から30分もあればできるんです。
問題1問を解くのに比べて時間がかかりすぎると言うこともないですし、そもそも公式の導出はそこらへんにある問題なんかより質が段違いに良いんです。
こんなに質がいい問題が身近にあるのに、見て見ぬ振りして無駄にしないでください!
まとめ
公式の使い方がわからない原因は公式を使うことしか頭にないからです。
公式を作ること、公式を理解すること、それができれば公式の使い方も自ずと理解できて、数学という学問に簡単に立ち向かえるようになります。
それができるようになるための”唯一の方法”が定義を理解することです。
新しい概念に出会った時、公式を覚えるのではなく、定義の意味を考えることを最重要視してください。