今回は”オイラーの等式”をメインに記事にしました。
高校2年生レベルの数学がわかれば理解出来るように書いています。是非世界一美しい数式を堪能してください。
オイラーの等式の下準備
何故オイラーの等式と呼ばれるものが最も美しい数式と呼ばれるか、それを理解するには少しだけ下準備がいります。高校数学で理解できる範囲なので、ぜひ見てください。
和の単位元
いきなり単位元という言葉を使います。何を言っているんだ?と思うかもしれませんが和の単位元とは次の条件を満たす数字のことです。
全ての数\(x\)に対して\(x+y=x\)が成り立つような\(y\)を和の単位元という。
つまり、\(0\)のことを難しくいうと上のような数字だということです。何を足しても値を変えない魔法の数字です。
積の単位元
また単位元?ということですが、今度は積についてです。和についての単位元は和を取っても値を変えない数字でした。積についての単位元とは積を取っても値を変えない数字のことです。
全ての数\(x\)に対して\(xy=x\)が成り立つような\(y\)のことを積の単位元という。
もうお分かりですね、\(1\)のことです。\(1\)と\(0\)はみなさんお馴染みですが、次の数字はどうでしょう。
円周率
円周率です。円周率の定義はご存知ですか?東京大学でも円周率が3.04以上であることを証明せよという入試問題を出しました。ぜひ定義は知っておいてくださいね。
円周率とは、円周の長さ\(l\)と直径\(2r\)の比、\(\pi:=\frac{l}{2r}\)のことである。
これはもうお馴染みですね。知らない人はいないでしょう。
虚数
出ました、一番胡散臭い数字。現実には存在しない数だと認定されがちなかわいそうな数字です。
虚数とは\(x^2=-1\)を満たす数字のこと。
実数は二乗すると必ず0以上になるので、虚数なんて数は存在するはずがないと度々言われます。とても可愛そう。
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ネイピア数
この数字は文系の方は知らないかと思います。数3で習う数字です。
指数関数\(y=a^{x}\)に対して\(y'=y\)を満たすような数\(a\)をネイピア数といい\(e\)で表す。
もしくは単純に\(\displaystyle \lim_{n\rightarrow \infty} (1+\frac{1}{n})^n \)のことを言います。
これもまた恐ろしい数字です。この数字を使えば微分をしても変わらない関数ができてしまうからです。
オイラーの等式
今まで紹介した数字、全部覚えてますか?
$$0,1,\pi,i,e$$
この中で一番怖い数字は何でしょう?私にとっては\(i\)がすごく怖いです。唯一実数じゃないからです。
でもこれら全てが合わさってできる、世界一美しい式がこちらになります。
$$e^{i\pi}+1=0$$
ハアーーーーキレイ!!!
このキレイさわかります?\(\pi\)と\(e\)という最も代表的な定数。\(0\)と\(1\)は全ての数を定義し得る数字の元祖とも言える存在。
そして\(i\)は、存在しないとまで言われ、いじめられている可愛そうな数字。そんな彼がちょこっと仕事をするだけで、全てを平和に繋ぎ合わせてしまうんです。
おわりに
$$e^{i\pi}+1=0$$
ハアーーーーーーーキレイ!!!
こんなに美しい数式は見たことがない。さすが、博士の愛した数式です。