文法で英語は喋れない
そんなふうに言う人がそこら辺にうじゃうじゃいます。
これを聞くたびに常々思うことがあります。
私の主張は「文法は英語を喋る上で一番大事と言っても過言では無い」です。
それ、本当に文法?
そもそも英会話主義者たちが言う文法とは何なのかを、しっかりと考える必要があります。
”英会話主義者”は2タイプに分けられます。
英会話主義者の2タイプ
- 英語を喋れる人
- 英語をしゃべれない人
「英語を喋れる人が言う必要のない文法」とは三人称単数現在だとか仮定法過去完了だとか、そういう類の文法です。
熟語や、単語と前置詞のつなぎ方や語法など、そういうのをひっくるめて”必要のない文法”と呼んでいるのだと思います。
一方で英語が喋れない人が言う必要のない文法とは、中高で習う文法全般のことを言っているのだと思います。
そう考えてみると、一見同じ主張をしているように見える彼らですが、全く別のことを言っているわけです。
二つの違いは?
英語が出来る人の主張
「英語が喋れる人が言う文法は必要ない」という言葉をそのまま受け取ってはいけません。
彼らが意図しているのは
ということです。
私も実際そう思います。東大や京大の入試問題の英文をみたときに、なんて読み難い文なんだ、と思いました。
こんな文を読むためにそれ専用の文法の勉強をするのなんて、全くの無駄だとさえ思います。
「英語が出来る人の言う必要のない文法」とは英文を構成する根本的なストラクチャーのことを指しているのではなく、受験英語のように豆知識を問うキワキワの語法・英文法のことを言っているのです。
英語ができない人の主張
英語ができない人は英語ができないので他人の受け売りでしか話ができません。
英語が出来る人に話を聞いてみた結果、文法は必要ないと言われたからそう信じているのです。
その結果、今まで習ってきた英文法全てを取っ捕まえて「英文法は必要ない」という結論に至るわけです。
そして彼らは英語市場のカモになる
文法は必要ないという言葉をそのまま捉えた結果何が起こると思いますか?
苦手だけど英語を喋りたい人たちが取る行動はすごくシンプル明快です。
英語を喋る特訓をするためにひたすら英会話教室に通ったり、意味のない短期語学留学をしたりします。
- ひたすら英会話教室通い
- とりあえず語学留学
文法の勉強が無駄だというお墨付きがあれば、苦痛の文法学習はもはや必要がないと安堵できます。
そして、ひたすら英会話特訓するわけです。根本的な英文法も出来ないまま。
結局の所、文法は大事。
文法は大事です。もちろん、骨格構造を作り上げるような重要な文法のことを指しています。
語法とかイディオムとかの類のくだらない文法のことではなく、中学で習う英文法で見られるような構造を問う文法のことです。
英語を喋れるある人が
と言った時、それは
という意味と同じだと言うことを常に覚えておいてください。
言葉尻に騙されてお金を浪費する前に、本質を見極めて面倒臭いことから逃げず、しっかりと文法を学ぶ決心をしてください。
中学英文法を勉強した後はひたすらスピーキングの練習でもかまいません。
普段喋られている英語の中に仮定法過去なんてものは登場しませんから、安心して英会話の特訓をしてください。